コロナによる病院経営難、次世代・後継者の育成と承継
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業種
病院・診療所・歯科
- 種別 ホワイトペーパー
病院長候補者・次世代の育成プログラム
困難の中で、信念・思いをどう承継するか
無料ダウンロード/事例・メッセージ
新型コロナという国難は経営・組織の真価を問うもので、後継者とそれを支える次世代にとっては、大きく成長される重要なチャンスになるはずです。
日本経営グループの「病院長候補者・後継者 研修プログラム」は、この困難こそが、後継者や次世代を育てる大きなステージとなると信じて、マネジメントや現場の再構築、信念・思いのバトンタッチ、ご自身なりのリーダーシップの開発をご支援して参ります。
「事業承継の現実」ダウンロード
「病院長候補者・後継者 研修プログラム」を主宰する藤澤功明(日本経営三代目社長)自身は、引き継ぐにあたり何を考え、承継するにあたり何を考えたのか。創業50周年で語った自らの実体験を、冊子にまとめました。
ダウンロードは、下記画像をクリックしてください
第三期開催、病院後継者研修プログラムに30年間の知見を集約する
当時を知る理事長の方々から「再び、『後継者塾』を開講してほしい」…
事業承継の事例・メッセージ(抜粋)
コロナ禍において、後継者・次世代の皆さまに、藤澤功明が送り続けたメッセージのうち一部を抜粋してご紹介します。
見られたくない、認めたくない自分を深く知る(2020/06/10)
- (略)…昔、あるお客様の事業承継で、このようなことがありました。
- 父が起業した会社に入って15年、言い争いの毎日であった。いつも父の話を素直に聞けず口を挟んでしまう。何か言われるたびに、「そんなことは言われなくても分かっている」と言い返す。
- あるとき何かのきっかけで、そんな自分の根っ子にあるものは、あれだけ反発していた父親であったことに気づいて愕然とした。自身の考えや振る舞いの「元のもと」が両親であることに、ハンマーでガツンと頭を殴打された思いを経験した…。
- 人はついついクールに見せようとしたり、斜に構えて人と違うことを言ってしまうものです。しかし、本当の自分とは何なのか?よく見られようと演じた自分でなく、言われたくない、見られたくない、認めたくない自分を深く知ること。この内省の深さが、仲間や家族を受容する力となります。
- そう考えると、本当の自分を曝け出し、自分にぶつかってくれたお父様の姿は、違ったものに見えてきます。私のことが、嫌いで憎くて陥れようとして言っているのではない。本当に心配し、真に成長を願い、心から幸せになってほしいと祈ってくれているからであると気づくことになります。…(略)
2020年6月10日
私は本当に幸運だったと思います(2020/06/03)
- (略)…高い倫理観と正義によって、自己犠牲を伴い闘って下さる医療従事者の方々の存在があるから、私たちは恐怖と混乱に陥ることなく生活を送れています。
- 危機にみまわれた時にも、意気に感じ身を挺することができる人づくりとは、親や上司の背中を見て育つだけでなく、やはり公私共に関わってくれる先輩・上司の日々の格闘があるからこそです。
- 善き先輩を持つことは人生の豊かさにつながり一生の宝となりますが、実際に善き先輩に巡り会える人は決して多くはないのかもしれません。
- 私は入社時より二代目からは厳しく注意を受け、なんで私ばっかり叱るのだろうと感じる日々でした。しかし、いま思い起こすことは、何度も自宅に泊めてもらい仕事のイロハを体に叩き込んで頂いたり、私の失敗に弁償金を負担して頂いたりと、注意を受ける何倍もの愛情を体全体で公私にわたり包み込んで頂きました。
- 部下は上司・先輩を選べません。私は本当に幸運だったと思います。
2020年6月3日
理解し気づくには、時間が必要(2020/05/27)
- (略)…後継者塾においては、全国より参加者が集いソウルメイトとして意見交換し、励ましあっておられます。上下関係も損得勘定もなく 胸襟を開いてくださり、ただ純粋にトップとして経営していくことへの不安、悩み、ストレスをお互いに共有し、課題解決に向けて覚悟を決めて実践躬行されている姿があります。
- しかし親子間承継では、創業者として尊敬しつつも、親子であるが故に甘えが生まれ、親は子供が何故言うことをきかないのか、子は任せるからなと言って何故ことごとく口出ししてくるんだと、ギクシャクしてしまい…(略)…あるお客様の病院で、事業承継に向けて、ファミリーの理事会にオブザーバーとして参加要請を受けたことがありました。当初の5年間ぐらいは、親子喧嘩の仲裁役でした。
- しかし意見の違いはあっても、双方とも決して投げ出さず、継続してコミュニケーションの場を持たれたことが立派でした。ジワジワと共通点が見え始め、子供である後継者がいつの間にか、自分自身が嫌っていた父親にそっくりな一面があることに気づかれ始めたのです。
- 一番後継者のことを知りつくし、深い愛情と大きな期待があるからこその、表情・言葉・態度であったのです。そのことを理解し気づくには、時間が必要です。だからこそ粘り強く、しぶとく、意見交換する場が必要なのです。
- 意見の違いはやがて埋まり、新しいものを生み出し、スタッフや皆様を幸せに出来る。私はこのお客様から、そのような確信を頂いたのでした。
2020年5月27日
世界は違ったものになっていく(2020/05/20)
- (略)…今回の国難により、世界は違ったものになっていくことは間違いないでしょう。AI化、ICT化、ロボット化はすべての業種において一気に進み、コミュニケーションの取り方、仕事の進め方は格段に向上するとみられます。
- 私どもが在宅業務機能を20年ほど前から進めてきた理由は、今回のような国難を想定していたわけではなく、手紙に書かせて頂いたような「家庭・家族」の繋がりを大切にしたいということがきっかけです。このことを、忘れてはならないと思うのです。
- 現在、90%以上の社員がテレワークで仕事をさせて頂いておりますが、それは医療・介護・流通など、あらゆる分野でリスクに晒されながらも活動してくださっている方々がおられるからこそです。このことに感謝し、繋がりに感謝して、私たちがご支援できることが何かを考え、行動していきたいと思います。
- どの時代においても、商品・技術・サービスが社会にとってどのように役立ち貢献できるかが問われます。今回の国難を通じて、見えないリスクに備えることが鍵となることを思い知らされました。そして同時に、見えていない可能性に挑戦していくことも、同じく鍵になるのだと、希望を持ちたいと思います。
2020年5月20日
一人ひとりの顔を思い浮かべながら、賞与を決定(2020/05/13)
- (略)…先日もご多忙な中、一期生・二期生合同で「コロナ対応意見交換会」が開催され、感染防止の対策、感染が出た場合に備えてのリスクマネジメントなど情報交換。その後もChatworkで生の情報を共有いただけ、かけがえのない場に育てていただけているのではないかと思います。医療現場では、新型コロナウィルス対応だけでなく、通常の医療行為も継続しておられ、皆様が感染への危険や不安を伴いながら治療に当たっておられることに感謝申し上げます。
- 経済への影響も甚大です。事業閉鎖、倒産、就職の内定取り消しなど、世の中が大きく揺れ動いています。しかし、このように生命への危険にも晒されている状況下では、平穏に暮らせるだけでも安堵するのですが、いざ平時に戻ってみると、感謝の心が薄らいでいくものです。
- これっぽっちの昇給しかないのか、正当に評価されていないなどと不平不満が出てきます。「皆を公平に」ではなく、「私をどう評価するのか」「私たちの部署のほうが頑張っている」などと、周りが仇であるかのような発言が出るかもしれません。
- しかし私たちは、それを恐れたり非難したりするのでなく、まず毎期昇給ができることへの感謝、社員一人ひとりの顔を浮かべながら評価できたことへの感謝を、同志の皆さんにきちんと伝え、感謝を分かち合いたいと思うのです。
2020年5月13日
思いを、手紙としてお渡ししてはどうか(2020/05/06)
- (略)…後継者塾のご案内に訪問したときのことです。80歳代の現理事長(父親)から承継を予定されているご息女の方の不安や悩みをお聞きする中で、「一番の重圧はなにか」ということが話題になりました。それは「お父様とのコミュニケーションが取れない」ということでした。目に涙を浮かべながら、そう語られるのです。
- 同じ職場で同じライセンス、同じ診療科となると、同族であっても教育環境の違いや世代間ギャップに苦しむことは当然で、事業承継がお家の一大事であることは、古今東西どの組織においても繰り返されてきたことです。
- 私は、自分も毎月社員に手紙を送り続けたことを紹介し、「その思いを、手紙としてお渡ししてはどうか」とお勧めしました。すると何か気づかれたのか、「今まで父には一度も手紙を書いたことはありませんが」と、表情に明るさが戻ってこられました。
- また、別のシーンでは、第一期の卒業生の方で、4月1日からめでたく新理事長にご就任された方がおられます。
- WEB会議で先代ご夫妻とお話をさせていただくと、先代の奥様が大変お喜びになっておられます。「新理事長より素晴らしいプレゼントを頂きましたわ!」と言われるのです。
- 何かとお尋ねすると、それは新理事長が給与袋に挿入された、スタッフの皆様への温かいお手紙でした。新型コロナウイルス対応への労いと励ましの言葉、新入スタッフの皆様への歓迎と感謝の言葉が一杯だったのです。
- お父様に手紙を書こうと思い立たれたご息女、新理事長の手紙に大変お喜びの先代ご夫妻。それぞれの笑顔は、私は忘れることができません。
2020年5月6日
行うべきタイミングがある(2020/04/29)
- (略)…病院後継者塾と平行して「次世代介護経営者塾」が開催されているのですが、その第二期が2020年6月20日より27名でスタートする予定でした。
- 私は延期もやむを得ないと感じておりましたが、担当責任者からはなんとかライブの生配信で実施したいと申し出がありました。
- その担当者が私の目の前で悩んでいたことは、「動機善なりや私心なかりしか」でした。お客様のご期待に答えたいという熱い思いと延期することの収入面の減少ということも頭をよぎるという複雑な心境を、素直に吐露してくれました。
- 「自己錬磨」「自己成長」の機会は、行うべきタイミングがあります。延期したり中断したりすれば将来において禍根を残すことになります。個人にとっても組織にとっても社会にとっても、何もいいことはありません。できる限りの方法を駆使して、実行していこうと励ましました。
- しかし後で考えてみると、彼が悩みぬいて相談してくれた姿勢に、私が逆に教わっていたのだと気づかせてもらいました。
- 講演する機会も自粛となり、お客様への直接の訪問も少なくなり、コミュニケーションはWebミーティングが主になりました。私がいまできることは何かと考えたとき、皆さまに「塾長のつぶやき」なるメッセージを配信することだと考えたのです。
- 「世界は元に戻らない」という言葉もあります。自粛ではなく、一人ひとりが、私自身も、自分に何ができるかを考えて、次への一歩を踏み出す世の中でありたいと思います。
2020年4月29日
私どもの事業と人生を変えた「後継者塾」。
30年の知見を注ぎこんで、開講中です。